自然は、ときに容赦ない。そして、人間もまた、ときに信じられないことをする。
近年、大きな災害が続いている。その一方で、農家を狙った悪質な犯罪も後を絶たない。
どちらも「自分には関係ない」とは、とても言えない時代になった。
令和8年熊本地震──自然の前では人は無力だ
2026年7月28日午後4時27分、熊本県でマグニチュード7.1、最大震度7の大地震が発生した。気象庁は、この地震を「令和8年熊本地震」と命名した。
震度7が観測されたのは、2024年の能登半島地震以来、およそ2年半ぶり。そして2016年の熊本地震から、10年余りという節目でもあった。
建物の倒壊や火災が相次ぎ、今なお安否不明の方の捜索が続いている。自然の力は、人間の想像をはるかに超える。普段当たり前だと思っている暮らしが、実はとても危うい土台の上にあることを思い知らされる。
繰り返される農家の悲劇──盗難という人災
自然だけではない。人災もまた、農家を苦しめる。
福岡県うきは市の果樹農家、佐々木浩喜さんの農園では、収穫直前の幸水梨およそ5,000個、被害額にして約200万円分が盗まれた。
実は昨年も約6,000個を盗まれ、その被害で法人は倒産。個人事業主として再出発した矢先、また同じ悲劇に見舞われた。
犯人は夜のうちに枝を残し、実だけを丁寧に摘み取っていったという。さらに、フリマアプリ「メルカリ」で売られているのではないかという情報がXで広まり、多くの人が怒りと悲しみの声を上げた。
作物だけではない。農家の思いまで奪われる
作物は、お金だけではない。
毎日畑へ通い、水をやり、草を取り、暑さにも雨にも耐えながら育ててきたものだ。その努力が一夜で消えてしまう。その悔しさは、農家でなければ分からない。
佐々木さんは閉園を決断した。しかし、その知らせを聞いた全国の人たちから、1,300件を超える応援や支援が寄せられた。
悪意もある。でも、人の温かさも確かにある。
前を向いて歩くしかない
天災も人災も、いつ自分の身に降りかかるか分からない。
だからこそ、ひとりではなく、みんなで支え合うことが大切だと思う。
土に向き合い、地域に生きる一人として、私はこれからも前を向いて歩いていきたい。そして、同じように頑張る人たちを応援していきたい。
※本稿は2026年7月29日時点の情報に基づいています。